ようやく張り終わった2階天井の板は、白色のペンキでペイントしていきました。
選んだペンキはこちら☆
その名も、「バターミルクペイント」という、ミルクからできた自然塗料です。このペンキ、全然臭くない、その上発色もキレイ。(でもペンキにしてはいいお値段・・・)
当初、天井にペンキを塗ることに反対だったゴン様と息子殿。そもそもペンキのテクスチャーがいやだ、とか、木目のままがいいとか。しかし、壁紙を貼るのも微妙だし、ベニヤの上にさかさまに漆喰を塗っていくのも下地処理もいるしかなりの労力。
悩みに悩んだ結果、ペンキとなったわけです。
が、この高級ペンキを買い、最初少し塗ってみて、
「やっぱりイマイチ。」
と思い、ゴン様と息子の「ほーらね」という目線も痛く、かなり落ち込みました。
落ち込んでいたまさにその時、とある友人が、松本の知る人ぞ知る隠れ家懐石料理店、「温石」というお店に連れて行ってくれたのです。
住宅街にひっそりたたずむ、ひときわ古いおうち。
温石では、築70年くらいの物件に白ペンキを駆使して、とっても素敵なアトリエとダイニング空間が作り上げられていました。ペンキでこんな素敵になるんだ!と。目からウロコ。古さとモダンが調和した抜群のセンス!!
高級料理店ですが、松本を訪れる機会があったら是非寄ってみてください♪
家に帰って、
目指せ温石的空間!!
何回でも上塗りして、納得いくまで仕上げてやる!!
と気合をいれました!!!
そもそも、ベニヤではなくて石膏ボードなどで天井を作ってしまえばもっと簡単だったのかもしれません。しかし、石膏ボードはどうしても使いたくなかったのです。
一度でも石膏ボードを廃棄しに行った経験がある方なら、簡単に石膏ボードを採用することはできないのではないかと思います。
なぜなら、1畳たったの400円程度と、買う時は最も安い建材である石膏ボードですが、これを処分するのは本当に大変なのです。
このおうちでも、1階の4畳半の部屋の一部にリフォームの経歴があり、そこで石膏ボードが使われていましたが、その部分を壊して処分しようとしたとき、捨てられずに本当に困りました。
松本市では処分できないので、ゴミにも出せません。
産廃業者に自分で持ち込み、10キロ500円で引き取ってもらうのです。(一枚を処分するのにだいたい1000円かかります)
買うのにはたった400円だけど、捨てるのに1000円。
石膏ボードからはフッ素や二酸化硫黄などの有害物質が溶出するため、通常の埋め立てができないそうです。
リサイクルのシステムもできあがっておらず、再利用可能な素材も取り出されることなく、産廃業者の手で、特殊に埋め立てられています。
これって何かに似てませんか?そう、原発と同じ、未来にツケを回す行為に感じるのです。
いったんそう思い出すと、もう私は石膏ボードを使うことができなくなってしまうという困った石頭なんですね。
例えば、この家がまだこれから先50年も100年も建っているなら話は別です。
石膏ボードは耐火性もあり、加工もしやすく、変形も少ない、安定した素材で、その上安い。この先50年使うというのならOKだと思うのです。
でもこの、すでに古いおうちの、この先の寿命は50年とは言えないと思うので、石膏ボードの環境負荷に見合うだけの寿命というか機能というか、それを余すことなく全うさせてあげることができるかどうか、何ともいえません。
いつ寿命を迎えることになってもいいように、土に還る土壁や、簡単に燃やせる木材のように、なるべく環境負荷の少ない素材を選んでいきたいと思っているのです。
他にも、頑固で石頭の私は、「アクリルの洋服は買わない(頂き物は別)」とか「安易に塩化ビニルは買わない(アウトドア用品は例外)」とか、色々と自分で決めてしまっていることがあり、我ながら若干面倒です(苦笑)。
素材には、適材適所があり、その素材にしか出せない特性がどうしても必要な場所ではOK、ということにしています。
雨に負けない塩化ビニルが、アウトドア用品で使われるのはごもっともだと思うので、それは買います。でもほぼ未来永劫分解されず燃やしても有害という、とても環境負荷の大きい素材である塩化ビニルが、気軽にスリッパの裏とか、ヨガマットに使われる必要性はよくわからないので買いません。
で、石膏ボードも、この信条の仲間入りしてしまったわけです。というわけで、どうしてもここは石膏ボードでなければいけない、他の素材では代用できない、という場面でなければ石膏ボードに手が出せない、という・・・。
我ながら面倒な性格です・・・。
話が横道にそれましたが、そんなわけでこのバターミルクペイントを何度も何度も、納得いくまで上塗りして、ようやく2階と屋根裏の天井を塗り終えました!
結局4、5回塗ったかな(-_-;)
どんどん進化していく我が家♪