Love the life you live, Live the life you love ☆マルハビスピリット☆

信州松本で、築50年の古家つき土地を購入してセルフリノベ中☆方法もわからない、やることいっぱい、まったく進まない、、、でも自分でやるって楽しいな♪

土壁に漆喰を塗りたい!②

だいぶ間が空いてしまいましたが、土壁のこと、先に書いてしまいたいと思います。

 

夜な夜な漆喰on土壁の研究に明け暮れ、youtubeで左官屋さんの手つきを見ては惚れ惚れ。私はどこに向かおうとしているのでしょうか???
そんな中、名古屋城本丸御殿の漆喰仕上げの映像に大きなヒントが!

www.youtube.com

 

ふむふむ。どうやら土壁の基礎構造は、

竹木舞⇒荒壁⇒中塗土 という順序で塗られていて、その上に、繊維壁や寿楽壁や漆喰が塗られているようです。
今繊維壁を剥したむき出しの土壁は、”中塗土”の状態。
中塗り土のあと、漆喰を塗るためには、どうやら”砂漆喰”を塗ってから”漆喰”を塗ればいいようです。

ここまで調べて、改めて壊した土壁の漆喰部分を観察すると、なるほど、漆喰の下にはグレーのモルタル様の層があります。これが砂漆喰、というわけですね。

やっと決まりました。
まず”砂漆喰”を塗り、その上に”漆喰”を塗ればよし。砂漆喰は、漆喰に砂を混ぜたもので、異なる材料である土壁と漆喰の間を取り持ってくれるような気がします。

そして砂漆喰という言葉で調べると、ちゃんとありました、左官屋さんの材料が。
そうそう、これです。(って、もちろん左官屋さんにとっては当たり前のことでしょうが・・・)

その名も「城かべしっくい」というブランド。名古屋城よ、大いなるヒントをありがとう!

そしてなぜか、父殿が、ミキサーを持っていたのは幸いです。
左官屋さんの材料である粉の状態の漆喰を購入して自分で練れば、かなりのコストダウンになります☆なにせ、塗るエリアが広いですから。
これぞ私が求めていた材料です☆ビバ、DIY!

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さて。ここからは土壁に漆喰を塗りたい人向けに、ちょっと詳しく書いていきたいと思います。

実際に塗るときにもう一つ必要なのは「シーラー」です。古い壁と新しい壁の間をちょっぴり絶縁して、「水引き」の調整をしたり、「あく」が出てくるのを防いでくれるのがこのシーラーです。自然素材で家をつくっていきたいので、なるべく使いたくないところですが、メーカーとしてはやはり使うことを勧めています。

漆喰のことを調べていると、「水引き」と言う言葉が出てきますが、最初この意味がさっぱり解らなかったのですが、「水引き」というのは、壁に漆喰を塗った時の乾き具合のことだそうです。

「水引き加減を見て上塗りする」「水引きのタイミングをみて上塗りする」などなどというように使われます。上塗りのタイミングは、砂漆喰を塗ってから乾ききらないうちに、漆喰を上塗りする必要があるのだそうです。古い土壁にまず砂漆喰を塗ると、土壁が漆喰の水分を吸ってあっという間に乾いてしまいます。そのため、土壁にまずシーラーを塗布して膜を作ってあげることで、土壁が水分を吸いこむスピードをコントロールする、それがシーラーの役割というわけだそうです。

 

実際、シーラーを塗布したとしても、水引きのタイミングはほんの2時間くらいです。壁に砂漆喰を塗り始め、3畳分くらい塗ったらもう上塗りのタイミングが来てしまいます。

しかし、水引きのタイミングがそんなに早いと知らない私は鼻歌交じりに下地の砂漆喰を塗って、ハタと気づいたらカラカラでした・・・。

その上途中で砂漆喰がなくなるし、粉の状態の上塗り用漆喰はまだ練ってもいないし・・・。前途多難!

 

追記:漆喰材のご購入は、こちらの岡村建材さんがとってもお安いです!!↓↓↓素人にも優しいです♥

www.c-able.ne.jp

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土壁に漆喰を塗りたい!①

さてさて、男子が派手に破壊と創造の構造改革に取り組む中、私は地味に、来る日も来る日も土壁と向き合っています。
折角の土壁ですから、もちろん本格的に漆喰を塗る予定です。
でも古い土壁の上に漆喰を塗る、という情報が、なにせとっても少ない!

「漆喰・DIY」で調べると、「石膏ボード」や「ビニールクロス」に塗れるDIY用の漆喰材についての情報ばかりです。

 

でもなんだかしっくりこない。
なぜなら私はまさに土壁に漆喰を塗りたいのです。これは昔ながらの日本の工法だし、最近の住宅のビニールクロス壁に塗る用に調合された、ボンドやら色々入った「誰にでも塗れるお手軽漆喰」ではどうもピンとこないのです。

そんな思いがあって、なかなか進めません。

一体どうやって、そしてどんな材料を使ったらいいのでしょうか。ホームセンターに売っている、お手軽漆喰ではなくて、昔の左官屋さんが使うような本当の漆喰が使いたいのです。

 

とりあえず古壁を剥し、大きく欠損した部分を捏ねた土で補修する、という作業を地味に延々としつつ、どんな材料を選んだらよいか、どんな手順が必要なのか、夜な夜な情報収集する、ということを続けていました。

 

古壁を剥すのもすっかり手馴れたものですが、かなり地味で孤独な作業です*1


大活躍なのは農業用加圧式農薬散布器(5L容器で1000円)。

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(もちろん農薬は撒きませんよ)コレを使って壁に霧吹きをします。
土壁+繊維壁の水の吸収量は半端なく、1畳分の繊維壁を剥すのに、なんと、やかん1~2杯分の水を使います。
昔ながらの壁はこんなに調湿能力抜群なんですね。つくづく、結露って現代住宅の問題なのかな、と思います。
これでたっぷりの水を撒いて壁を湿らして、

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スクレーパーでこそげていくと、比較的簡単に壁が剥がれます。専用剥離剤などは必要ありません。

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ただすごく沢山ゴミがでるので、床に養生しておいたほうがよいようです。

土壁は長い年月をかけて乾燥して縮むので、ところどころ隙間が空いています。大きい隙間や劣化して欠損した部分は、壊した壁から取り出した土を練ってパテの要領で埋めてみます。

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多分、漆喰を塗るときに漆喰で埋めてもいいのでしょうが、欠損箇所が結構多くて、そうなると漆喰の使用料がだいぶ増えてしまうので、土で補修しました。目下、土は無料です、いくらでもあります(*^_^*)


これも結構時間がかかる作業ですし、あってるかどうか、最終的にここだけ崩れてきたりしたらどうしよう、なんてちょっと不安に思いながらも、黙々とひとり作業しています。


でも隙間を埋めていくと、またまたなんだか家に対する安心感が増します。

左官屋さんの友達が欲しいです。わからないことだらけです。

 

 

*1:+_+

よぼよぼの床強化

さて、そろそろ床に取り掛かっていかなければいつまでたっても住空間になりません。破壊作業と掃除と、ゴミの処理にあけくれてばかりで時間がたってしまいますが、作っていく方もがんばらなくては!

 

畳を撤去した後の床というのは意外なほどによわよわしいです。
昔は畳の剛性をかなりあてにしていたらしく、畳の下の下地板はかなり適当な造り。
それに、その下地板を支える根太(ねだ:床板を支える構造のこと)も痛んだり変形してあちこち沈み込んでいて、かなり歪んでいます。床がふわふわする原因は、この根太のゆがみにあるようで、このままこの上にフローリングを張っても、到底平らな床にはならなそうです。。。キーキー言うし。。。

下地板を一度はがして、歪んだりたわんだりしている根太をできるだけ直しました。根太に添え木をして強化したり、ボルトで固定したりします。なんとこの根太、釘で固定もされておらず、好き放題のゆがみぶりです。

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その上に、12㎜針葉樹構造用合板を2枚重ね張りすることにしました。
合計24㎜の”捨て貼り(フローリング材の下にベニア板を張ること)で、床が床らしく、ちゃんと地に足がついた感じがしてきました。

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耐震性なんて言い始めたらとても住めそうにない、築50年の物件ですが、構造用合板を効果的に使って、ボルトの間隔を短めに、また構造(柱や梁や大引き)に直接打っていくことで、少し気休めになったかな?


床の作業は小学2年生の出番です。インパクトというビスを打ち込む道具を使いこなし、構造用合板を貼っていきます。6畳分で、合板が全部で12枚、ビスでいうと600本以上、図らずも終日の作業になってしまいました。

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ビスを打つ時、芯をとらえたいい音がすると、「ヨォ!いい音だ!大工の音だ!」というおじいちゃんの野次が入ります(笑)

 

なかなか作業がはかどらず、それどころかなにかひとつやるたびに、あそこもここもやっておかなくては、と、どんどんやることが増えていってしまいます。終わりが見えない~*1
どこまでやることになるでしょうか・・・。

でも、頼りなかった築50年が、日に日に頼れるようになってきて、ちょっとずつ安心感を感じるようになってきました。

*1:+_+

50年分の埃と格闘

二階の天井もそのまま利用するつもりでいましたが、西側の六畳間は屋根裏に秘密基地的空間を作りたかったので、天井高さを下げるため天井を取り払うことにしました。

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いざ天井を破壊したら、当然ながら、屋根裏から50年分の埃が!!

きっと東側の六畳間の上も同様にすごいことになっていることでしょう。
。。。というわけで、掃除もかねて、結局2階の天井は一度すべて取り払うことになりました。
なんだか意図せずしてどんどん大工事になっていってしまいます(笑)

 


子供のころ、こんな風に屋根裏に、一度登ってみたかったですよね。気分はハイジや小公女セーラ

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そして魔女宅のキキっぽく、ほうき片手に、天井裏の大掃除です。
50年分の埃、かなり手ごわかったけど、ここを掃除できたのはとても良かったと思います。今後この家に住んでいくにあたり、どんなに見栄えよくしても、50年分の埃がずっとどこかに堆積していると思うと、すっきりしませんものね。築50年とはいえ、私たちにとっては新居です。
天井裏を全部掃除できたことで、気分もさっぱりしました。


それに、ねずみの死骸なんかが出てこなくてよかったです。信州、寒いから?

運命の梁

先日古材センターで柱を発注して以来、古材に心を奪われている父。我が家にやってきた古材柱について「お寺に使われていたのかな?この長さは。樹齢70年くらいかな」
などと、色々と思いを巡らせています。


確かに、古材にはロマンがあります。
どこかの森で逞しく育った樹齢70年程の木が、家屋の一部として100年くらい活躍したのでしょうか、そして今また我が家で大活躍。

色々と思いめぐらし、時代を探る、そんな楽しみがあります。
山から切り出した柱一本、こんなにも長く世代を継いで、人の家を支えてくれるって、なんだか木の懐の深さをしみじみと感じます。

 

今、四畳半と八畳の和室を隔てる壁の中に立っていた柱を二本取り払うために、3・5メートルほどの梁がもう一本必要です。
できればこれも古材にして、飾り梁みたいに素敵な雰囲気を醸し出したい。
しかし、なにぶん、お値段も普通の材料のざっと3倍。

うーむ。どこかに古材の梁が転がってないものかのぉ~。
(転がってるわけないよね。。。)


古材の梁~、古材の梁~、なんて口ずさみながら、自転車でゴルフ練習場に出かけて行った父。

 

道中、解体現場があり、巨大ユンボがせわしく作業をしていたそうな。

 

見ると、4m強の長い梁がユンボにゴロリところがされているところじゃありませんか!!

すかさず駆け寄る父。

ユンボ親方、その梁譲っておくれ!!」

・・・・というわけで、古材(というより、まあ廃材です)の梁を二本と柱1本見事ゲットしました(笑)

そんなバカな、そんなうまいことが、本当にあるんですね。
これぞまさに引き寄せの法則☆こうして運命の梁と巡り合いました~♪


さて、この梁、目下ただの廃材ですから、いい味を出すためには手塩にかける必要があります。

まず、高圧洗浄機でていねいに洗浄して、不必要な釘やボルトを抜きます。そのあと「ちょうな」と呼ばれる日本の伝統的大工道具で荒削りしていきます。
こうして表面をきれにしつつ、模様をつけるのだそうです。

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これがまたすごく大変な作業で、胸筋背筋トレーニングと称して土日の丸二日かけてこの作業をするゴンタ様。
でも我が家のリビングにつける大切な梁です。手をかければかけるほど、いいものになっていきます。

”ちょうな”で全体を削った後、さらにグラインダーで表面を滑らかにし・・・・

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そしてやっと「古材」と呼ばれるにふさわしい、
素敵な梁になりました。

さて、これを今度は男二人で持ち上げていきます。
ここは理系のゴンタ様。テコの原理をフル活用して、高さの違う脚立を順々に利用しながら、だんだんと梁をあげていき、
最後、柱の上に載せます。

 

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「よいしょ~!ソーレ!」の掛け声とともに、梁がはいりました!!!!
祭りです、梁祭り!
まさにお祭り。梁祭り。

 

自分で削った梁が、家を支えるの図に、感無量!のゴンタ殿。

ちょっとうるるときました(笑)

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古材の柱

梁問題を解決すべく、大奮闘です。

柱に乗っていないことが発覚した問題の梁(この梁を”がんばり”君と名付けます)を、なんとか柱にのっている状態にしなければ、気持ちが落ち着きません。

そこで、垂直方向の細くたわんだ梁(この梁を”ふんばり”君と名付けます)とがんばり君の交点の真下に、新たに柱を一本追加することにしました。

 

この柱は部屋の真ん中に来てしまうため、ちょっとステキな柱にしたいわ~。

せっかくなら、重厚感あふれる古材なんかを使いたいわ~。

 

というわけで、近場の古材センタ―で、4m近くある杉の古い柱を購入しました。

古材センターはこんなところです。

http://www.kozai.org/

 

次にホームセンターでコンクリートの板と束石のようなものを購入して、床板をはがし、床下に置きます。

築50年となると、やぱり基礎部は土です。

おっかなびっくり床下をはがしたものの、ネズミの死骸とかシロアリの被害などはなく、至ってきれいな床下でした。ほっ。

 

そこにコンクリートの板を敷き、その上に四角い束石を置いて、5mmほど長めに見積もった古材の柱を立てて、無事がん梁君を支えることができました。

この作業を、さくさくと一人でこなす父。中古住宅ですからタテマエもしないので、せっかく柱を立てるならうちの大黒柱である旦那様・ゴンタ様が来るのを待って柱を立てよう、という私の心づもりをよそに、夜の間に一人で柱をたててしまいました(^_^.)

頼れるんだか何だか・・・。ゴンタ君が来てから一緒に柱を建てようと長さをあわせていたら、入るどかうかやってみたくなっちゃうのを抑えられないようで(^_^;)

 

ともあれ、どうにか建ちました!パチパチパチ~

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青やじるし→新設した古材の柱

赤やじるし→問題のがん梁君(柱に掛かっていない)

緑やじるし→問題のふん梁君(細すぎて大きくたわんでいる)

 

最後にはすこしこの杉柱を磨き上げる予定です。

ああ、安心感あるわ、この柱。がんばって我が家を支えてね。

 

さてさて次なる課題は、四畳半と和室を隔てる壁に立っていた二本の柱を、なんとかとりのぞいてオープンなスペースにしたい、そのためには取り除く柱の代わりに梁の追加を試みることになりました。

次回も大仕事!どうぞお楽しみに☆

梁が・・・

1階和室の天井はおそらく10年ほど前にリフォームされたようで、比較的きれいな状態でした。当初はこのまま使おうと思っていたのだけど、となりの4畳半とあわせて一間にすることにしたので、天井に統一感を持たせる必要がある、ということになり、既存の天井を取り払うことに。

それに、天井裏の構造も一応確認しておきたいしね。

 

天井板をすべて取り払うと、二階部分を支える梁や根太の構造が露わに。

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で、よく見ると、、、、、

 

なんと!!二階の屋根荷重を受けるハズの重要な梁が・・・

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柱にのってないやんかい!!

 

どうした、大工さん!!これで50年、どうやって支えてきたんでしょうか。これはもう、当時の大工さんの痛恨のミス!!

反対側もこんな感じです。完全にのっていません。

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通常であれば柱に浅く切れ込みを入れた部分に、梁がのっかっていなければなりません。それが、こんな風に、まったく噛んでない、引っかかってない!!

一応上からボルトをいれてあったものの、そのボルト頼みで支えていたのでしょうか???

 

このおうちを最初に見学したとき、二階に立った時に、どうもまっすぐ立っている気がしなかったんですね。

原因はこの梁と、この梁に直角にかかっているもう一本の梁(この梁は細すぎておおきくたわんでいる)

この二本の梁がかなり歪んで、二階のこの部分が沈み込んでいます。

ああ、天井はがして良かった(ー_ー)!!

50年間、この状態でなんとかがんばっててくれてありがとうよ!こんな風にこの問題が見つけられるのを、50年間ずっと待ちながら耐えてた梁とボルト。

よくがんばったね、ほんと。